じゃあ、そのまま”東洋のチェザリス”に。

「琢磨には根性がある」

佐藤琢磨の担当エンジニアであるジョック・クレアは、毎回マシンを完走させる遅いドライバーよりも、むしろ時にクラッシュをする速いドライバーの方がB・A・Rにとって大切だろうと語った。
昨シーズンまで1997年のワールドチャンピオン、ジャック・ビルヌーブのエンジニアを担当していたクレアは、琢磨にポイントの取りこぼしがあったことを認めている。
「今はポジティブなことではないかもしれない。だが、長い道のりだと思っている」「彼の熱意と根性は、十分に評価できるものだ」
現在27歳の琢磨は、ジョーダンからF1デビューを果たした2002年、“クラッシャー”の呼び名を与えられてしまい、所属チームのエディ・ジョーダン代表も、マシンの損害が膨大な額に上ってしまうことを口にしていた。
それでも、「“タク”はマシンの限界を恐れていない」とジョック・クレア。「もう少し慎重になるように諭してはいるが、彼に1周の速さがあることは疑いようがない。その速さをレース用に切り替えるられることは、これまでにも見てきたことだ」。

 そりゃあ、ある程度の根性とクソ度胸と少々の体力*1がなければ、F1は戦えないだろう。
でも、マシンを壊さないということ、マシンを知るということはもっと大事なはずで、まあ、今はまだいいとしてこの大切さをちゃんと教えていかないと、本当に「東洋のアンドレア・デ・チェザリス」になりかねない。

 あ、チェザリスの場合、遅いマシンを速く走らせようとして結果的に最大1シーズンで23台全損させることになったが、タコ磨のBARホンダは、チームメイトのバトンが毎回毎回ちゃんと結果を出してるように決して遅いマシンじゃあない。だから、なおさら完走することの大切さを教えるべきではないのかとヲレは思う。

 もっとも、タコ磨が「チェザリス化」しちゃってもそれはそれでいいんだけどね。だって、つまらんF1に華を添えることになるからね。(プ

 できればさらに一歩進めて「アルツェン*2化」キボンヌ。








*1:シューマッハ兄弟やアラン・プロストあたりは「Mr.ワールド」級のマッチョなのだが、そのプロスト曰く、「ゲルハルトは体力的には見るべきものが何もないのに、どうして彼はあんなに速いのか不思議だ。」と言っていたから、過剰な体力はきっと必要ないのだろう。

*2:かつてのDTMの名物ドライバー。ハコのスペシャリスト。いくらハコのレースとはいえ、マシンの鼻先をインにねじ込んでアウトのマシンを弾き飛ばす強引なパッシング、そして露骨なブロック、さらに豪快なコースアウトにクラッシュ。それでいてマトモに完走すれば速い。というまさに走る”娯楽の殿堂”今は、どこで何をしてるのやら。