目から汗

 H-IIBは定刻通りリフトオフ。
 深夜発射で、メインエンジンに火が入った瞬間
「爆発した!?」
「いや、大丈夫だ。離床!」
というオネアミスのセリフが脳内再生された。

ダイナミックレンジの小さいストリーミング放送では、音が貧相なもんかと思ったが、なかなかどうして。
一度加速してしまうとあっという間で噴射音とLE-7Aエンジン特有の高周波音を残し、するすると天に昇っていった。
いや、この時点で目から汗が・・・・・・・・

JAXAからの実況を聞きながらHTV軌道投入までもう祈る気持ちだった。
「補助ロケット分離」「フェアリング分離」「1段目燃焼終了」「1段目切り離し」「2段目燃焼開始」「2段目燃焼終了」「HTV分離」
予定高度、予定速度、予定軌道でHTV分離成功!

打ち上げミッションとしては大成功。
真夜中にもかかわらず思い切り拍手を贈った。

あとは、HTVがISSに無事届くのを見守りたい。
しかし、本当に成功して良かった。
さっき書いたがヲレがH-IIで担当していたほんのわずかな部分は数々の改良を加えられ
このH-IIBではもう跡形も無くなってるかもしれない。
しかし、礎を築く役に立てたことは技術者冥利に尽きる。
エンジニアという職をやってよかった。
だからエンジニアは辞められないんだ。

NASA Televisionより。

・周りで見ていた人たちから。

・ついでに「オネアミスの翼」の打ち上げシーン。これを劇場で見た直後、H-IIの開発に参加することになろうとわ・・・・