そりゃやったことありますが・・・・

 携帯電話基地局の施工管理、測定調整保守改修、果てにはソフト屋や掃除人夫の派遣まで幅広くやっている会社の面接に行った。
 どうもいくつかある事業部のなかで移動体通信事業部というのを立ち上げたばかりで人が欲しいらしい。

 その際
 「電気工事士免許を持っているか? どんなタイプの鉄塔を登ったことがあるか? 基地局はどんなタイプやキャリアを担当してた?
BCEやRNCなどの局内工事はやったことあるのか?、かかわった中継局数は?給電線や導波管の加工をやったことは?現場の管理職をやったことは?現場監督をやったことはあるか?営業はやったことがあるか、CADシステムを触れるか? 車のMT免許持ってるか? 車持ってるか? 通信事故をおこしてしまったことは? 現場で事故をおこしてしまったことは?」

 などと、これも今年入ったばかりの管理職の方に聞かれた。
 得手不得手はあるがすべて「はい」と答え、もちろん、いままでしたシステム開発のことは当然のことながら、移動体通信の仕事であれば、過去にした電気工事や電話工事、PDC局、PDC簡易基地局FOMA基地局 それらに対応する電話局内のBCEやRNC及び、エントランスアンテナの据付工事、山頂なんかにある無線中継局の装置更新、北陸で冬大量に発生する雷対策のための雷検知器とサージアブソバー付トランスを50近い基地局に短時間で取り付けたこと、真冬に雷で吹っ飛んだ局を吹雪が吹き荒れる中復旧させたこと、北陸地方の冬の雷鳴轟く中作業していて、自分が登っていた鉄塔に雷が落ちたこと、業務上失敗したこと、成功したこと、簡易のアンテナをつけるのに、自分がいたビンボー会社には高所作業車はないから、電柱を登って、頂上に滑車を取り付け、ロープでアンテナや鋼材を上げていたこと、現場は日本中あちこちあってドサ周りをやってたことなど、ありとあらゆることをM井君がヲレに憑依したかのようなマシンガントークで押し切った。

 面接官さんも工事畑をやってきた方のようで、その手のはなしはツーカーで進み実に気持ちよかったのだが、ひょっとしてブランクがあるヲレより知識がない?って部分もありもし入社した時頼れる人がいなんじゃないかといささか不安である。が、

 以前受けた同様の会社なんぞ2ちゃんねるでスレが立つような”ブラック企業”らしかったがあえて面接を受けたが、大学でたばっかのようなクソガキが上から目線で「どなたも給与総額XX万円(税金・社保・年金だけ引いてもとてもじゃねえが暮らしていけないレベル)の契約社員でスタートです。正社員登用もありますけどね。」の一点張りから始まった。
 その他住宅手当はないわ、通勤手当はないわ、そのくせ残業30Hまで残業手当はでねえわ、どこに飛ばされるやわからんわ、そんでもってこのクソガキに専門知識があるかと思えばさにあらず。専門なことを質問すればうろたえる始末。
 こんなクソガキに面接官をさせるようなスレ通りのブラック企業であることが本当に明白になった時点で途中からやる気ゼロで最後には関係ないことばかりしゃべって面接官をゲッソリさせたやったことを思えば、このまだ面接に不慣れな面接官の一生懸命さには好意は持てた。
 自分もエラそうなことはあまり言えないがなんとか出来そうな自信はある。

 多分、もし採用されれば設計にしろ施工にしろ保守管理にしろあるいはシステム開発に行くことにしろなんでもこなしてやろうという気にはなっているのだが、面接時に自分で好感触を持ってる会社ってなんか落ちることが多いから今週来週とやっぱり不安定な日々が続くのだった。