箱根に登山に行く。

 正しくは、箱根登山鉄道乗り鉄撮り鉄である。
 しかし、我が愛機D70にトラブル発生。
 横浜駅にやってきた京急の青い600形を撮ろうとバッグから取り出し、レリーズを押したところ"CHR"エラーが出てシャッターがおりない。
いままで、2・3回出たのだが、CFカードを挿し直したり、スペアのCFカードに変えてみたり、CFカードのフォーマットをし直したりしたら治っていたが、今回はどうやっても治らない。
 D70の「終わり」の症状としては情報があったのだが、こう唐突に来られると流石にうろたえる。
 カメラ屋で症状を伝え、店のテスト用カードを差し込んでみてもおんなじ。Orz

 修理代1回1回はびっくりするほど高くはないのだが、1回修理に出してもすぐ再発するから結果的にその部分の改良が施されたより新しい機種にした方が結果的には安くつく由。
 しょうがないのでD90を買おうとしてさあ支払いの段になってカード無効Orz

先月27日分の支払いが落ちてなかった模様・・・・・・なんてこった。

 腕に覚えのある店員さんの力で応急処置というか姑息な延命措置というかしてもらい、なんとか全エラーは無くなったが、依然状態は不安定。

 何枚も順調に撮れていることもあれば、やはり突如「発作」が起きるような状態。
 それでも憧れの抑速電制をかける釣り掛け音をどうしても聞きたくて、箱根に向かった。

 

大平台駅にて今日の「乗り鉄」のターゲット。モハ1形。(クリックで拡大)

 実はこの大平台駅には塔ノ沢駅から1駅間徒歩でたどり着いている。
 理由は国指定の文化財になっている出山の早川橋梁を撮ろうとして塔ノ沢で降りたのだが、橋梁を撮るのに都合のいい吊り橋が使用禁止になっていて撮れず。
 大平台までせいぜい歩いて20分〜30分だろうとタカをくくっていたのだが、これが登山。
 箱根駅伝でこの道を走って登る選手ってなんなんだ?と思った。

 這々の体で一旦大平台信号所まで登って付近を撮った。

・大平信号所正面のバリケードの隙間から。(クリックで拡大)
 信号所もただ方向転換するだけではなく、駅同様交換可能な配線になっており、運転本数の確保に貢献している。(クリックで拡大)


・大平台信号所から下って大平台駅に向かう2000系(なんでこれだけ”系”なんだ?)。(クリックで拡大)


大平台駅から大平台信号所へ登るモハ2形。(クリックで拡大)


で、転がるように大平台駅に下りた。

大平台駅となりの「やま神社」(クリックで拡大)
 なお、スチームの噴出は認められなかった。(謎


 大平台から宮ノ下まで登りスイッチバックを堪能するために乗ろうとしたが、いままで体験したことのない混み方。
 山手線や田園都市線でもこんなのないですぜアニキ。

 まともに乗ろうとしようとすると平日に限る。
 今度は元気に風邪をひいて平日に来ようと決心した。


・ゴラァ!ではなく強羅。LEDサボは強羅とGORAを交互に点滅を繰り返すのだ。


・宮ノ下から出発して再び80‰の勾配に挑む1000形。(クリックで拡大)

 で、宮の下で一旦降りた後、2本ばかりやりすごし強羅に向かった。
 今度の電車はピークタイムが過ぎたのかかなり空いている。ラッキー。

 強羅の駅にて、強羅駅のマスコット、モニ1やら入れ替え作業やら、スイス風の強羅駅舎を撮った後、彫刻の森と強羅の間にあるランドバッサー橋(正式名称は知らん)で、撮ろうとして、最初のレリーズを押したときき、悪魔のエラーが出てしまったOrz。
 しかし、いい加減慣れたので慌てず電源をOFFし、再びONをする。今度は"FOR"エラー。カードのフォーマットエラーだ。
 また電源を落とし、カードを取り出し挿し直し、電源を入れた。が・・・・・・・
 小涌谷駅宮ノ下駅で撮った画像が消滅していた。Orz。

 これ以上の被害拡大を防ぐため、予備のカードを挿してランドバッサー橋、いや、そこの前にえらく混んでいる餃子屋があるので餃子屋前橋梁と呼んでおこう。そこでいくらか撮って撤収。


・ランドバッサー橋を渡る氷河急行ではなく、餃子屋前橋梁をわたる「氷河急行」塗色の2000系。(クリックで拡大)
 箱根登山鉄道はスイス・レーティッシュ鉄道と姉妹提携を結び、1000形に「ベルニナ」2000系に「レーティッシュ」という愛称を付けているほか、塗色もこのようにレーティッシュ鉄道に似せた塗色にしている。
 なお、提携先のレーティッシュ鉄道には「Hakone」と命名された車両があり、日章旗が飾られている。


・餃子屋前橋梁に向かう2000系。正面に通信線の影が落ちてしまった見事な撃沈写真。(クリックで拡大)

 影が長くなり、どうやっても撃沈写真になってしまう上、なによりヲレ自身電池切れ。
 あとはメインイベントを残すのみ。撤収する。

 彫刻の森駅で、モハ1釣り掛け車、つまり103号-107号コンビが来るまで何本も待つ覚悟でいたがなんといきなり1本目で来る。たしか箱根登山鉄道の電車の編成は7本だか8本だったかあったので、コイツが来る確率約14.2%〜12.5%。時間にしておおよそ20分ヘッドなので、2時間40分に1本という計算。
 ヘタすりゃ陽が落ちるまで待つハメにもなりかねなかっただけにラッキーである。
 心配していた混雑もウソのようになくいわゆるフツーの混み方。難なく最後尾の103号車の運転台直後に立つことが出来た。
 いつもなら先頭車両なのだが、この日の先頭車はモハ2形が増結されていた。モハ1形同様形は古いがモハ2形はカルダン駆動に更新されているので、今回はパス。それに3回スイッチバックするため、常に最後尾ではなく、抑速制動をするためのウテシのマスコン扱いを見ることも出来る。

 箱根湯本までの下りは本当に良かった。ノッチをONにするのは駅かたまにある平坦区間だけ、あとは抑速発電制動を効かせて下りつづけるのだ。終始釣り掛けの轟音聞きっぱなし。
 コーナーではフランジの軋む音との絶妙のハーモニー。最高だ!!
 トンネルの中なんぞはこれが響きまくって思わず尿漏れするところだった。
 車内では観光案内を兼ねた自動放送がされているのだが、窓を開放したこの車両では全くといいほど聞こえない。
 それはもう「ヲレの音を聴け!」とばかりの迫力であった。

 おかげで箱根湯本までの45分あっという間。車内の撮影をすべくカメラの用意はしていたが、結局一枚も撮らなかった。それだけいい時間を過ごせたわけだ。

 もし、あじさいの季節までここにいることがあればもう一度訪れようと思う。
 いや、機会があれば何度でも。

 それにしても、帰りに小田原から乗ったJRのE231系の音の不快さはないなあ。これで飛んだ疲労がもとに戻った。ああ。Orz