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小野ドルトムント緊急移籍も(スポーツ報知)


 日本代表MF小野伸二(24)=フェイエノールト=が、ドイツの名門ボルシア・ドルトムントへ緊急移籍する可能性が10日、浮上した。小野の代理人ヒール・デッカー氏(35)がスポーツ報知の取材に語ったもの。同氏によれば、ドルトムントチェコ代表MFトマス・ロシツキー(23)がほかのクラブへ移籍した場合、クラブ側は正式オファーを出す準備に入っているという。オファー準備 アテネ五輪とドイツW杯予選。2つのカテゴリーで日本の中盤に君臨する至宝の来季を左右するのは「モーツァルト」と呼ばれる天才だった。

 「具体的なオファーはまだないが、小野に強い興味を持つクラブは少なくない。彼の移籍先には第一にプレミアリーグイングランド)。そしてスペインとドイツの数クラブに焦点を絞った。ドルトムントの場合にはロシツキーの動向次第となる」 昨年、小野と契約を結んだFIFA公認代理人のデッカー氏が本紙の取材にこう語った。世界最大級のマネジメント会社「SFX」所属の同氏はこの移籍問題の最重要人物。6月1日のイングランド戦で欧州を震かんさせる一撃を決めて自らの価値を高めた小野に、最も興味を示しているのはドルトムントだ。

 来季監督に昨季までフェイエの指揮を執ったベルト・ファンマルバイク氏(51)の就任が決定。同氏はドイツの専門誌キッカーで「オノは私が好む4―3―3システム(の中盤)でどの位置でもプレーできる」と獲得を熱望した。

 正式オファーのカギを握るのがロシツキーだ。決着間近のレアル・マドリード会長選では、前会長のサンス氏が公約にロシツキー獲得を掲げ、ユベントスのモッジGMも1000万ユーロ(約14億円)の移籍金を準備したという。ロシツキーの売却成立時に、小野の定位置が用意され、財政難の名門は獲得資金が用意できる。

 2人には奇妙な縁がある。4年前、ドルトムントは元浦和監督のケッペル氏を通じて小野獲得交渉を進めたが、最終的にロシツキーを選択した。「ドルトムントは偉大な歴史があり、ファンも熱狂的だ。フェイエとの契約は当然尊重するが、彼らを拒む理由は何もない」とデッカー氏。ドイツか、英国か、それともオランダ残留か。運命の瞬間は目前に迫っている。

 ◆ボルシア・ドルトムント 1909年創立。ドイツ・ルール地方炭鉱都市ドルトムントを本拠地とする名門。94―95年、95―96年とブンデスリーガ2連覇を達成。97年には欧州チャンピオンズリーグ初優勝し、同年のトヨタカップではクルゼイロ(ブラジル)を破った。01―02年シーズンにもブンデスリーガ優勝。昨年は6位に終わった。監督は元ドイツ代表のマテアス・ザマー。ホームスタジアムはベストファーレン(6万8600人収容)。