折角なので

 トリノ*1・・・じゃなかった。ナポリ在住のアキ・ダモーレさまにトラバされてるので、折角だから今乗ってる206じゃなくて、「SUBWAY」の冒頭で”熱演”していたプジョー205について。

 そもそもヲレが免許をとってから最初に運転した、いや”させられた”*2クルマというのがフィアット・パンダにアウトビアンキA112アバルトのエンジンを押し込み、出所不明の足回りを組み、そんで持ってスピードメーターは指してるだろう数値の前後20km/hの範囲でケイレンを起こしてるわ、キャンバストップから雨漏りがするわ、といったトンデモないシロモノで、そのとんでもねえクルマでそのクルマの持ち主たる会社の先輩の脅迫的指導により、運転する本当の楽しさに目覚めたという経緯があり、いつかはフィアットのリトモ・アバルトやウーノ・ターボ、ランチアY10アバルト・ターボ、そんでイタリアンハッチバックの王様たるランチア・デルタ・HFインテグラーレなどといったあたりにものすごい憧れがあった。
 いつかは「イタリアン・ホットハッチに乗ってやるんだ」という気でいたのだ。
 もちろん同じヨーロピアン・ホットハッチのくくりで言えば、205GTIやルノー5GTターボ、そしてゴルフGTIなどという強豪も当然アタマにはあったが、今ひとつ食わず嫌いだったのだ。
 しかし、当時、国産車とはいえ、超マイナー車ばかりを乗り継いだヲレ*3の周りには、古今東西ヘンなクルマに乗る仲間が集まり、それらをドライブする機会も沢山得ることが出来た。それこそ、シトローエン2CVフィアットのヌオーバ・チンクェチェントからポルシェ・911フェラーリテスタロッサまで。でも、自分の身の丈にあっていて、ジャストフィットだったのは、小型のハッチバック車、とりわけイタリア・フランス系、いわゆるラテンのホットハッチだったのだ。
イタリアンホットハッチの豪快さ、楽しさも捨てがたい。

 しかし、ヲレがドライブさせてもらった205GTIにはいきなり延髄切りを食らったような衝撃が全身のシナプスにかけて走った。そこそこ速い、そしてステアリングでもスロットルでも自由にクルマを曲げることができる。その上乗り心地が良く、そしてカッコはイタリアはピニンファリーナの作。
 当時のヲレの脳内にはジウジアーロデザイン・豪快なフィアット・ウーノ・ターボとピニンファリーナデザイン・洗練された・プジョー205GTIの2台しかなかったが、最初の結婚をしてしまいそんなものにオカネをかけられなかった現実があった。

 しかし、最初の結婚生活足掛け約9年の間でもマニュアルミッション、滅多に見ない売れないクルマ、排気量2リッター以下、という縛りを入れていた。まあ、幸い前のヨメもMT車しか運転できなかったのも幸いしたわけだが。
 いろいろあって離婚後、なんとか自分勝手なクルマ選びができるかと思えば、もう既に新車の205は手に入らず、中古でもクルマの性格上、手荒く扱われた個体ばかりで既に自分のモノにはできなかったという次第。

 そして今のヨメと再婚後、クルマを更新する段になって条件としてあげたのが「なるべく長く乗りたいので新車」という実に悩ましい条件だけど、当然、205や306といったピニンファリーナデザインのクルマ、シトローエンBXやルノー5のガンディーニデザインのクルマ、ウーノなどのジウジアーロデザイン、そしてシトローエンエグザンティアベルトーネデザインのいずれもイタリアンデザインのクルマは手に入れることは不可能。いろいろ悩んだ末現在の206XSにしたのだった。

 とはいえ、オカネに余裕ができたら、ベース車を買ってフルレストアして乗り回したい。それくらいプジョー205GTIというのは大きさとスタイルとパワーと乗り心地と操縦性のバランスが優れているのだ。多分、新車の206買うよりオカネかかるだろうけど。(笑

 でも、いまだ憧れなのよ。205。 

*1:ヲレにとってのイタリアはフィアットの本拠地トリノなので。

*2:免許の学科試験を受験して合格して免許を手にして出てきたところを会社の先輩にとっ捕まり、「教習」となったのだ。

*3:それらの紹介はまたの機会に