155をNORDに持って行くとき、鈴鹿の中心部に入ったところで電柱の影にオマーリが視線を光らせていた。最初、シートベルト取り締まりかと思ったが服装はおろか体つき目つき全てが所轄の交通課のオマーリとは違う。
ただごとじゃない雰囲気を感じふと視線を転じてみれば歩道上には大量ジュラルミン盾がおいてあり、「何か」と戦う雰囲気に満ちていた。
どうやらオツムの中まで真っ赤っ赤な人たちが鈴鹿で集会を開くらしく、巨大なスピーカーの付いた黒いバスや白いバスにのった怖いオニイサン方がそれに対抗すべく大挙鈴鹿に乗り込んで来たのを見たときにようやく事態を把握した。
ああ、そういうことなのね。