代車

 前にも書いたように我が155が車検に入ってる間の代車はトヨタST202型カリーナEDである。
 まだ約7.7万kmしか走ってない。
 奥田”クルマは5年保ちゃいいんだよ”碩が社長になる前に造られた盗用多車とういうのはまだ造りがしっかりしており、トヨタを買っておけば間違いはない。という世間一般の定評もあながち的はずれではなかった。もちろんこのEDも例外ではない。
 エンジン、足回りとも若干の疲れはあるものの、通勤に使うには過不足なく使える。
 当時から酷評されたデタラメなパッケージングの犠牲でシートが今時の軽自動車よりも小さく5分で腰痛を催すのがナンではあるのだが。

 ただし、注意深く運転してみればやはりダメグルマである。
 タダでさえフリクションがデカいのにさらに意識的に重くしてるステアリングや、スカスカのくせに動きの渋い足回り、デリケートな操作を拒絶するかのようなスロットルとブレーキの特性。
 気にしければ気にしないで済む。むしろ、安楽。ただし、このままいくと全ての操作が大雑把になっていき間違いなくヘタクソになる。

 結果的に盗用多車以外乗れないカラダになる。
 これは今も昔も変わらない。

 今のクルマと違うのはダメドライバー救済アイテムの有無くらいだろう。
 ドライバーはそのアイテムに救われながらまた長期的には質が悪化していく。

 いわばシロモノ家電化された自動車とそれに載せて頂いているドライバー。そいつにはロマンもクソもへったくれもありゃしない。
 そのシロモノ化が加速する直前の時代の盗用多車だということをこのST202は改めて認識させてくれた。


 ああ、早よ155帰ってこんかなあ。
 結局ソレが言いたかったのだ。