けいきゅう!

 横浜に来たからには京急を撮らねばいけないと思いつつも休日は悪天候だったことからなかなか行けずじまいだったが、今日起きると、風は強いが天気は良好。
 そうなると気がつけば、カメラを担ぎ、手にPASMOを握り締め、京急に乗っていた。
 まずはWEB上でトンネル3つ連続して抜ける画が印象的だった横須賀は逸見で降りた。

 逸見はトンネルとトンネルに挟まれた駅で、近鉄で言うところの鳥羽線朝熊あたりに印象が似ている。
 俯瞰で撮るともっと面白そうな気がして、横須賀方の山に登ってみようとした。
 山肌にへばりつくように民家が建ってるので登るのも楽そうだと思ったからだが、これがなかなかキツい。
 今日、空腹状態で出かけたわけだが山を登る階段の途中で急に足が止まってしまった。それどころか体がまったく動かない。ハンガーノックってやつを食らったのか?
 もう少し上がると少し開けた場所があるのだが、そこに至るわずか10段の階段をまさに這いあがり、持ってきたパンを茶で流し込む。
 ここから見た眺めそのものはいいのだが、さて鉄道写真の素材となると民家の屋根や立木が邪魔となり、光線的にも今ひとつだということが判明。
 もうちと捜索してみたいと思ったが、体が言う事を聞かなかった。情けなや。
 いつかリベンジをすることを誓い、山を降りる。

 再び逸見のホームに上がり、駅撮りを始めるといきなりこれが現れた。 

・「見せてもらおうか、京急の青い奴の性能とやらを。」などとつぶやきながら撮った(クリックで拡大)

で、この駅でよく素材にされる黒い三連星ならぬ安針塚に向かう三連トンネルの抜き。列車一本だけでは今ひとつ面白くないので離合を狙って30分以上粘って撮った。

安針塚に向かう3連トンネルでの新1000系同士の離合。(クリックにて拡大)

トンネルだけではなく、この駅には通過線があるので、このような写真も撮れる。

・逸見通過の快特を流してみる。(クリックにて拡大)

逆サイドのトンネルを含め、この駅はもっと面白そうなアングルがありそうなのでおそらく一日中いても飽きないと思われるが、次の目標へ向かう。
 途中、2・3の駅で試してみたが、時間が足らず、いいショットが得られず。一日腰を据えて挑まなダメってことだわ。中途半端はイカンね。

 横浜に戻る際、有名どころ2つで撮ってみた。
 ひとつは金沢文子もとい。金沢文庫金沢八景の間の複々線区間
 もう一つは黄金町駅

 文庫と八景の間の複々線区間は、時間帯によっては4本同時運行などというダイナミックな画を撮ることが出来るのだが、時すでに15時を過ぎており、休日運行ということもありそんないい画には出会えなかったが、同方向2本同時に向かってきて追い抜きをするという画には目にすることができた。
 運転間隔も短く、ここもまた一日中いても飽きないところである。


・文庫〜八景間の複々線での追い抜き(クリックにて拡大)

 逸見同様、もう少し時間をかけたいところではあったが、黄金町にもとりあえずは行きたかったので後ろ髪をひかれる思いでここを離れた。
 文庫から黄金町に移動し、着いたときには既に16時前。
 同業者の方に挨拶をし、撮り始める。
 なるほど。ここは面白い。逸見のような郊外の谷間にある駅というのもいいが、街中にある駅というのもまた一興。
 ヲレは普段駅撮りと言うものをしないから余計そう感じたのかもしれない。


・ホーム端より捉えた離合。意外といいタイミングで捉えることは難しかった。(クリックで拡大)

いろいろなアングルを試していたが、いよいよ影が長くなってきたので、帰り支度をしていたら、ついにこれが現れた。

・ザ・京急。旧1000形。(クリックで拡大)

 あれ程いた旧1000形も、今日運用に入っているのを見たのはこれだけ。
 最後にこれを見られて眼福だった。

 横浜まで「だるま」こと800形に乗り、JR横浜にて、横浜線の電車が到着するたび電車から吐き出されるマリノスのレプリカユニと、ごくわずかのベルマーレのレプリカユニを着た集団を横目に見ながら横浜線の205系に乗り込む。
 新横浜では、まだまだ横酷からやってくる乗客と横浜方面から帰宅する人たちでカオス状態になっていた。その喧騒から逃げ、ほうぼうの体で仮の住処にたどり着き、シャワーを浴び、少し写真の整理をしたところでこれを書いた。
 
 京急。関東では何処の会社も車両が画一化されつつある中、個性的な車両が元気に走り回っている魅力的な路線だ。
 それだけ面白い被写体である。
 今度は三崎口方面や、品川方面にも足を向けてみようと思う。

 久々の鉄分補給。いまから体が痛いが楽しかった。

 なお、今日撮った写真はもう少し整理をした後ギャラリーに上げる予定である。