見てはいけないモノを見てしまった。

 その本件に入る前、我々がNORDに到着したとき、ちょうど社長はChar似のファンキーな兄さん夫妻とこれまたイカいかしたマゼラーティ・ギブリの商談中だった。
待っている際、昼食でピザハットでたらふくピザを食ったせいか、急にブーストがかかって、店の裏にあるトイレに駆け込む際、ナンバーが切れた状態の「それ」を見てしまった・・・・。
 トイレにてのっぴきならない事情による用を足した後、「それ」を改めて見る。
 うーむ。中入れんかな?おードア開いた。シートに座る。ルノー19やシトローエンBXほどではないがレザーとアルカンタラのコンビシートはすっぽり体を包んでくれた。
 それだけで、もう買うに足る理由になる位の心地よさである。
 
 社長に聞けば、「それ」を大切にしてきたオーナー氏は海外赴任するに先立って、泣く泣く手放したそうだ。
 ナンバーをつければ即走れる状態で、ヨメを隣に乗せて「それ」を敷地内で転がした。
 重めのクラッチ、重めのステアリング、ソリッドな感触のブレーキ、欧州車にしてはハイチューンユニットらしいちょっとラフなアイドリングとフケ方。
 もちろんそろそろと転がしてるだけだから、全てを感じ取ることはできない。が、ノーミソに電気が走った。アカン、辛抱たまらん!

「これだ!!!!」

 値段を聞くと、即刻「それ包んでくれませんか?」と言ってしまう程の価格であった。日々の生活もやっとなのに。イカン。
 本当は307スタイルか、206SWか、同じくNORDで整備中の146TIか、それともポロGTI(6N)あたりを次期愛車候補にしていたのだが、
「それ」の前にはほぼ吹き飛んでしまった。 

 社長には「できるだけ”それ”キープしてくれませんか?」と告げた。もちろん、商売であるから「別のお客からもっと魅力的なオファーがくればそちらにあげて下さい」とも告げた。社長からは「できるだけキープしますよ。待ってます。」と快諾を得た。
 今の生活にある程度目処が立ったら即「それ」を買って”車界復帰”してしまうと思う。
 できるだけ次回FTPには「それ」で出かけたい。
 このフレンチ・ハッチで。

 しかし、なんか死亡フラグ立ちそうな文章だなこれ。イ㌔、ヲレ。